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大島康義の独り言

 
社員の不満

知人の村田さん(仮名)の話。

村田さんは、九州のある製造業の会社に勤めています。
一昨年、その会社の創業社長が病気で倒れ、
長男が跡を継いで社長になったそうです。

その直後に不況のあおりを受け、売上が
前年度の3分の1に激減。

もともと外注の割合が高いので、外注で調節することによりなんとか赤字は免れていますが、会社内の雰囲気はかなり悪くなっているとのこと。


「とにかく、新社長が何を考えているのか
 よくわからないんですよ。新社長の方針が場当たりで 
 合理性や一貫性がなく、管理部、製造部どちらの社員も
 不満が溜まりに溜まってきているんです」

「例えば、自分は、管理部に所属しているんだけど、 
  受注が無く仕事が全然少ないのに、なぜか、
  サービス残業を義務化されてしまったんです。
  そして、なぜか製造部の社員だけが基本給を
  一律カットされたんですが、残業代は
  しっかりつけてもらっているんです」


話を聞いていた私も、その方策の意味が
よくわかりませんでした。

そして、先日、一番優秀な技術者が、
他の会社から引き抜かれたとのこと。


「その技術者は、辞表を叩きつけ、
  社員を代表したような形で、
  新社長に不満をぶちまけて去っていったんですよ。
  彼に代る人材がいないので、
  現場は大変な状況になっています」


いろいろと村田さんは話をしてくれましたが、
社員の不満が充満し、疑心暗鬼も生まれているようです。


社員たちは、

「社長は、裏帳簿を作って、蓄財しているんじゃないか?」

「社員のタイムカードを別に作って、
  ごまかしているんじゃないか?
  そうじゃないと、雇用調整助成金の申請なんて
  できないはずだよな」

「製造機械が壊れても修理してくれないのに、
  社長は自分の車のキズだけは、すぐに修理に出すよな」

「この前、社長室に行ったとき、社長慌てて出てきたけど、
  あれは絶対寝てたぜ! 額に机のあとがついてたから(笑)」

などと、毎日噂をしているのです。


おそらく、社長に直接お会いしてお聞きすると、
社員の話は、事実とは異なる部分が多かったり、
社長なりに意味を持ってやっている事だったりすることが
確認できると思うのですが、社員の口に戸は立てられません。

村田さんは言います。

「新社長は、人柄も良く、ITに強い有能な人です。
  個人的には、決して嫌いではありません。
  でも、社長室に閉じこもっていることが多く、
  現場にも足を向けず、客先にも出向かない。
  私たち社員とも膝を突き合わせて話し合おうとしない。
  舵取りをしない船長のような感じなので、
  正直、経営者としては頼りにならないんです」

「現実はそういう状況を作るのは難しいでしょうが、
  後継者支援を専門にされている大島さんには、
  今すぐにでも社長に会って欲しいぐらいです」

「社長には、私たちが何を考えているか聞いてほしい。
  そして、社長が何を考えているのか話してほしい。
  そして、会社の方向性を示してほしいのです」


村田さん以外にも、最近、このような社員の声を
聞く機会がたまたま何回かありました。


経営者・後継者は、当然、一生懸命頑張っています。
社員も、社員なりに一生懸命頑張っています。

それなのに、コミュニケーション不足で、
ベクトルが合っていないことがよくあると思います。

本当は、同じ船に乗っているはずなのに・・・。


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