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大島康義の独り言

 
それでもプロか!

友人の話。

大阪の繁華街で飲み会があり、泥酔に近いほど酔ってしまい、
終電が無くてタクシーで帰宅した。

翌朝、タクシーの領収書を見てみると、いつもなら6,000円
程度のはずだが、1万円を超えている。

そういえば、タクシーが迷って、住宅地を行ったり来たり
していたのをおぼろげながら覚えている。

酔っていたので、タクシーに道順をしっかり伝えることが
できなかったんだ。

仕方が無いか・・・
でも、こんなにかかったのか・・・

すごく損した気分だ。


確かに彼の指示の仕方が悪かったのは
間違いないようです。

しかし、タクシーの運転手は何をしていたのでしょうか。

乗客が、へべれけに酔っているのは明らか。

それなら、住所を聞いて、地図で確認して、自宅まで
しっかり送りとどけることはできたはずです。

いくら酔っても住所くらいは言えたでしょうから。

たとえ、住所がはっきり言えなかったとしても、電話番号を
聞いて、自宅に電話して確認することもできたはずです。



そういえば、私もタクシーで思い当たるところがあります。

私は仕事柄、よくタクシーを利用します。
以前にもタクシーの話で独り言を書いたくらい。

私は、講演など絶対遅刻できない意識を持っており、
その習慣から、たいていの場合、タクシーに乗ることが
わかっているときには、、行き先の「名前」、「住所」、
「印刷した地図」を用意するようにしています。


しかし、そこまでしているのに、目的地にしっかり
連れて行ってくれないことが多々あるのです。


■3月29日、東京駅から乗ったタクシー

目的地の住所と、ビルの名前、東京駅と目的地を指し示したYAHOO地図を、運転手に渡しました。

「ちょっとこの地図わかりにくいですね。この地図、
 いつの地図ですか。この道は今は広くなっている
 はずなんですけどねえ」


なんて、運転手はぶつぶつ言いながら、
どうみても遠回りのルートで車を走らせている。

目的地の近くに来ても、目的のビルまで連れて
いってくれません。

「このあたりなんですけどねえ、もう降りられます?」

と、運転手。

「いや、たぶん、地図から見れば、もうあと50メートルほど、
 まっすぐ行って、その先の信号を左折したところだと
 思うので、そこまで行ってください」


と、私は指示しました。


どうして、私が地図を見て、
自分で判断しなければならないの?


結局、ビルの前まで行くことはできました。

すると、運転手は、けろりと言いました。

「この場所でしたら、●●通りを通って、●●交差点を
 左に曲がって、●●のところだって言っていただけたら、
 どのタクシーでもすぐ連れて行ってくれる場所ですよ。
 お客さん、最近の地図を使った方がいいですよ。」


ちょっと待てよ、と正直私は思いました。

住所とビルの名前を伝えているのに、どうして、
目的地まで連れていってくれないんだろう。

渡した地図がよくないなら、自分の地図を開いて
確かめたらいいのに。


■4月2日、大阪難波の事務所の近くから乗ったタクシー

いつものように、目的地の住所と、ビルの名前、
ビル付近の詳細な地図を運転手に渡しました。

「運転手さん、場所わかりますか?」

「ええ。●●の付近ですね。だいたいわかります」

「行き方わかります?」

「このまま、●●通りまで出て、●●筋を南下すれば
 いいんですよね」


「いやいや、運転手さん、それなら、だいぶ遠回りに
 なるじゃないですか。その道順じゃなくて、
 この通りを抜けられないんですか?」

「そのあたりは、一方通行が多いので、その通りを
 抜けられるかねえ・・・」


おいおい、あんた、プロやろ!
と思わず言いそうになりました。

別に、プロだからといって、すべての道を
熟知しておく必要はありません。また、そんなことは
無理です。

でも、お客様が住所を言って、その場所がよくわからなければ、地図で確認して、最短距離または最短時間の道で連れていこうとするのがプロじゃないでしょうか。


■同じく4月2日、大阪天満橋の近くから乗ったタクシー

「大阪府商工会館までお願いします」


「どのあたり?」

「●●交差点のスターバックスのあるところ」


少し目的地とは離れているけれど、面倒くさかったので
そう言いました。

「そこならわかりますわ」

その運転手さんに乗っている間、尋ねてみました。

「なんで、ほとんどのタクシーはカーナビ
 使わないんでしょうね」

「そんなもん、私らタクシーは、だいたい道わかってるもん。
 ナビなんか、必要あれへんよ」


何を考えているんだ!内心少しむかっとしました。

今、「大阪府商工会館」って言っても
その場所わからなかったくせに。

それなのに「だいたい道わかってるもん」と
よく言えるもんだ。


そして、運転手さんは続けました。

「それに、ナビどおりに行って、渋滞に巻き込まれて
 お客さんに怒られたとかいう話、よく聞くし」


「そうなんですかねえ」


しかし、私は心の中で言っていました。

「それは、ナビの使い方の問題でしょう。
 それに、最近のナビは、渋滞している場所も
 ある程度教えてくれるし、
 使い方次第ですごく便利なのに」


タクシーの基本機能は何でしょうか。

それは

「目的地にお客様を連れて行く」

ことです。


それなのに、その基本機能が果たせていない
タクシーが少なくありません。


今やカーナビの普及率が50パーセントを超える時代。
カーナビを使えば、行ったことのないところでも、
誰でも確実に行けます。


それなのに、多くのタクシーは、カーナビを使わず、
また地図も使わず、お客様をしっかりと目的地に
連れて行くことができていない。


素人より道を沢山知っているから、
地図を見ないでも行けるから、
カーナビを使わなくても行けるから、「自分はプロだ」
と、もし思っているなら、それは違うと思います。


プロだからといってカーナビや地図を使うことは、
何ら恥ずかしいことではありません。


本当に恥ずかしいのは、プロなのに、お客様を目的地に
正確にお連れすることができないことです。
また、そういう意識がないということです。


どうも最近、多くのタクシー運転手と関わる中で、

当たり前のことができない人が多い、
新たな勉強をするつもりのない人が多い、
お客様のことを考えて仕事をしていない人が多い、
ように感じたので、またまたタクシーのことを取り上げました。


もちろん、以前の独り言で取り上げたように、
素晴らしい運転手の方もいらっしゃいますが・・・。

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