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後継者に告ぐ 早く気付け!早く取り組め! ~事業継承の落とし穴~

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後継者の知恵習得シリーズ 「財務諸表」

後継者の知恵習得シリーズの第2回として、「財務諸表」について、問題提起させ
ていただきます。
 
企業の「財務」を語る上で必須である「財務諸表」の概要について、簡単に述べておきます。「経営用語の基礎知識」では、「財務諸表」を以下のように定義しています。


  「財務諸表(FINANCIAL STATEMENT)」

   ▼1年間
経営活動の成績財政状態をまとめた報告資料
   ▼企業の客観的な姿を知ることができる。
 


「財務諸表」は、ある時点での財政状態と一定期間の経営活動の成績をまとめ、
外部の利害関係者に正しく報告するための資料です。
会社法や証券取引法などに定められたルールにしたがって作成され、
企業の真の姿を映し出す鏡のようなものです。

 「財務諸表」は主に、

(1) 「貸借対照表」(BALANCE SHEET:B/S)
(2) 「損益計算書」(PROFIT & LOSS STATEMENT:P/L) 
から構成されます。

(1)「貸借対照表」は、ある時点(決算日)における企業の財政状態(ストック)を示すものです。企業がどこから資金を調達しているかを示す「負債」と「純資産」を右側に表示し、その資金をどのように運用しているかを示す「資産」を左側に表示します。左右がバランスすることから、「バランスシート」とも呼ばれます  

(2) 「損益計算書」は、一定期間(会計期間)の資金の流れ(フロー)を示すものです。企業がいくらの「費用」をかけて、いくらの「収益」を上げ、結局いくらの「利益」が残ったのかという、経営活動の成績を表示します 
 
 
 
  「財務諸表」の一例として、カルピス株式会社のものを紹介しておきます。 

 



1.「財務諸表の重要性」

後継者であるあなたは、「財務諸表」が読めますか?

「財務諸表」の重要性を理解していますか?

企業は、最終的には数字で評価されます。
その数字を作り出すのが経営者の仕事です。
その経営者が、数字がわからないでは務まりません。
経営者が、「財務諸表」に通じていることは、得意不得意の問題ではなく、
絶対条件なのです。          

たしかに、あなたの親父さん、御袋さんは、「財務」の知識に疎く、
これまで皮膚感覚で経営してきたかもしれません。
しかし、後継者であるあなたは、こういう芸当をあてにしないほうがよいでしょう。
しっかり「財務諸表」を勉強して、「財務」を繰れる経営者をめざしましょう。

枝葉末節な知識に振り回されることなく、「財務」の本質を掴んだうえで、
「財務」の感覚を磨いていけばいいのです。


2.後継者が陥る「財務諸表」の落とし穴

特に後継者に見受けられる落とし穴について、述べます。

(1)「財務諸表」を見たことがない

あなたは、自社の「財務諸表」を見たことがありますか。

さすがに、すでに代表者になっている後継者のほとんどは、
自社の「財務諸表」を見ているでしょう。

まだ代表者になっていない後継者の中には、
自社の「財務諸表」を見たことがない人が、意外と多いのも事実です。
後継者の道をスタートさせていながら、自社の「財務諸表」を見たことがない
というのは、大きな落とし穴といえます。
単に「財務諸表」を見る機会がなかったという場合もあれば、
親父さんから見せてもらえないという場合もあるでしょう。

しかし、自社の財務状況や業績は、「財務諸表」に集約されています。
その「財務諸表」を見たことがないということは、後継者としての
役割やスタンスから、かなり逸脱していると考えるべきです。 


(2)「財務諸表」が読めない

あなたは、「財務諸表」が読めますか。

たしかに、「財務諸表」は、日ごろ使わない専門用語が並んでいます。
慣れないと分かりにくいといえます。
よって、「財務諸表」に苦手意識を持ち、勉強を避け、
理解しようとしない後継者も多く存在します。 

しかし、「財務諸表」の読めない経営者は、計器の読めない
ジャンボジェット機のパイロットと同じです。
目に見える景色と、感覚だけで飛んでいるようなもので、
いつ墜落するか分かりません。 

将来、経営者となる後継者にとって、「財務諸表」が読めないことは、
致命的な欠陥と考えるべきです。


(3)「財務諸表」を身に感じない 

あなたは、自社の「財務諸表」を身に感じますか。

自社の「財務諸表」を見て、それが知識的に読めたとしても、
その「財務諸表」を、自分の身に感じることのできる後継者が
少ないのも事実です。

「財務諸表」は、単なる数字の寄せ集めではありません。
その数字には、必ず、その元となる実際の資産・負債や、
企業活動の存在があります。

自社の「財務諸表」を読むときに、数字と実態が自分の中でリンクできなければ、
正しく「財務諸表」と関わりをもっているとはいえません。

「財務諸表」は、関係者みんなの幸福と不幸の源泉です。

後継者がそういった意味で「財務諸表」を身に感じることができなければ、
いくら「財務」の知識があろうと、本当の力とはなりません。


3.「財務諸表」のツボ

それでは、「財務諸表」に関して、後継者はどのように取り組むべきなのか、
そのツボを紹介します。

(1)自社の「財務諸表」を手に入れる。 

後継者であるあなたは、まず、自社の「財務諸表」を手に入れましょう。

通常、「財務諸表」は「決算書」と呼ばれます。
税務署に提出する、確定申告書の中に綴じこんであります。

社長に、「財務諸表」を見せてもらうようお願いしてください。
普通は、後継者であるあなたが勉強したいといえば、
喜んで見せてくれるでしょう。

もし見せてくれない場合は、何か問題があると言えます。
見せられないぐらい、財務状況が悪いということも考えられますし、
社長あるいは、あなた自身に何か問題があるのかもしれません。
いずれにしても、その問題を明らかにすることが必要です。


(2)自社の「財務諸表」を見る。 

自社の「財務諸表」を手に入れたら、ざっと目を通しましょう。
まず、貸借対照表で、資産と負債を確認しましょう。

どんな資産と負債がありますか。
純資産も確認しましょう。

資産合計はいくらですか。
負債・純資産合計と同じ数字で、左右バランスしていることを確認してください。                

次に、損益計算書で、売上と費用を確認しましょう。
利益が出ていますか。                  
それとも損失が出ていますか。

資産・負債・純資産・収益・費用・利益の大枠をつかんでから、
細かい項目を確認していきましょう。


(3)「財務諸表」の知識を身につける。 

自社の「財務諸表」を見て、その内容が理解できましたか。

やはり「財務諸表」を読むために、最低限の知識は必要です。
後継者であるあなたは、具体的な「財務諸表」の知識を身につける必要があります。
勉強したことが無駄になることはまずありません。
安心して勉強してください。

勉強するための時間と労力を掛けることが求められます。
まずは、書店で読みやすそうな簿記や会計の本を買って、読んでみましょう。
簿記や会計のセミナーに参加してみるのも良いでしょう。 

わからないことがあれば、親父さんや経理担当者、または、
会計士・税理士・中小企業診断士などの専門家に尋ねてみましょう。


(4)自社の「財務諸表」を身に感じる。 

自社の「財務諸表」の数字を、リアルに感じられるまで、
その項目の数字と実態をつき合わせる努力が必要です。 

自社は本当に儲かっているのか、という収益性と、
潰れやすいのか潰れにくいのか、という安全性を、
「財務諸表」から感じとれるようになることが重要です。

自分自身・家族・社員・関係者が豊かで幸せになることを望み、
その基盤が「財務諸表」にあることを確認してください。

「財務諸表」は、関係者みんなの幸福と不幸の源泉です。

普段から「財務諸表」に関わりを持ち、「財務諸表」を自分の身に感じることが
できるようになれば、後継者としてひとつの段階をクリアーしたと言えます。



 


 

 
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